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藁をも。
展覧会をしている会場には、多くの人が来てくれる。

それは誠にありがたいし、感謝をしていることのは言うまでもないが、

本当に頭が下がる。そして様々な人との話は、様々なことがある。



そのなかのひとりが訪れたこと。

ギャラリーのガラスドアを開けて訪れた知人Aさん。(仮称)

このようなことを言うと、眉唾だと言われてしまうかも知れないが、

自分はそのように感じてしまうのだから、そう言うしかないのだが。。。。。


Aさんは何故だか、写経文字を上半身に背負っているような

文字の幻影?オーラみたいな?ものを見せながら登場した。


目の錯覚? 着ている服のせいだろうかと、何度か目を凝らして

確認したのだが、そのような服の絵柄ではないようだし、

うつわを見ているAさんの後ろ姿にも、何度も奇妙な文字幻影を確認した。。。。。


昔から直感がよかったり、虫の知らせみたいなものを

ごくたまに視覚や嗅覚で感じてしまう。

別にテレビの江○さんと美○さんのオーラの○みたいなことがあったり、

霊感力がある訳でもないのだが、どうしても人物の情報が

幻影や匂いで見えるような気がしてしまう時があるようだ。


Aさんの場合、南無阿弥陀仏の文字が見えてしまうのも

嘘だと言われるだろうが、そのように自分には見えたのだから仕方がない。



しばらくすると、ギャラリーの方が入れてくれたお茶をすすりながら

Aさんは重く口を開いた。

『実はお願いがあります。。。 宗教的なことでお嫌かも知れませんが。。。。』


内容はご子息である12歳になる長男が、今年初めに生死をさまよい

現在は白血病で生き抜く確立は極めて厳しい。

ドナーはいるのだが、以前に入院したG大学病院での薬の投与が

多量にすぎたようで、心不全になってしまい、オペが出来ないという状況のようである。

いくつもの病院を断られて、やっと何とか神奈川の子供病院に

入院することが出来たようで。。。。。今は何とか骨髄移植オペが出来るよう

準備を進めている。でも厳しい常態なので。。。。。神頼みに協力してくれないか。。。。。


親として身を切る思いなのだろう。子供の話はどんなときもツライよ。


僕の両親先祖供養をお寺でしながらお札を作り、そのお力添えを

少し長男くんに分けて、毎日お札に手をあわせ、

水をあげてくれないかというものでした。


その南無阿弥陀仏なのか。。。。。Aさんに他言しなかったが心では十分理解した。

Aさんは真面目な方で、彼らしい几帳面な仕事ぶりの姿が大好きで

たまに眺めに行っていってる自分は、今年の3月に仕事場にお邪魔した時に、

何気にらしくなと、珍しく身の入ってないAさんの仕事振りに、

『Aさんのような真面目な人も、10年以上経つと流して仕事するのですね。』と

口を滑らせてしまった。 以後、シクジッタと気に掛けていたのだが。。。。


長男くんのことで、仕事が手についていなかったのだと、今になって頷けた。


そのような話に無力な自分は何も出来ないのだが、

長男くんの生まれた頃から知っているだけに、翌日とりあえず、

そのお札のお寺に足を運んで行って見ることにした。

正確には何か心が居ても経ってもいられず、突き動かされたのかな。


東京にある寺には、おそらくそのように似た状況な親御さらしき姿。。。。

袈裟を着た母たち、父たちが沢山いてお経をあげていた。


少し入りづらい状況にお寺の門から、心で手をあわせAさん家族の救いを求めた。

その後にAさんの奥さんに電話をして、お札のことを了承した。


極めていい加減な典型的日本人的無神論者の自分が、何も出来ないのだが、

Aさん夫妻、息子と、骨髄移植に向け、供に向き合ってみようと決意した。  出町光識

(これを読んでいただいた方、縁と思い少しの時、この子に祈りを。)



藁をも。_d0074542_11275358.jpg
~展覧会のお知らせ~
2008年6月6日(金)~6月30日(月)
 『筑波露月』
ぎゃらりー玄海 東京都新宿区新宿5-16-3 玄海第2ビル
(マルイメンズ館 ○IMEN 1F)TEL 03-3352-3105

by super-bird | 2008-06-09 00:32 | 気になるおしゃべり
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