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湿り気のカオス2章・約束の地(うつわ)(脳内ダイビングより)
(先ほどのブログのつづきです)

アトリエを訪れた知人Tさんとの話は

さらに深く、脳内ダイビングをしていきました。


ランドスケープの湿り気が混沌を生みだす話でしたが

今度は約束のうつわです。

僕は基本に うつわを雨を迎える約束の地として

大地に見立てています。

湿り気のカオス2章・約束の地(うつわ)(脳内ダイビングより)_d0074542_9535825.jpg



(「糠釉大皿」に溜まっている天水)


いくつか仮説はあるのですが、今回はその中のひとつ。


前に少し話しましたが、

人類は野生の動物と違い、自然のままに食さず

1度うつわに盛ってから食事をします。

それは手のひらがあり

それを合わせてうつわ状にしたところから始まります。

泉の水を飲む時、動物のようにそのまま口を付けずに

手のうつわで汲み上げ飲んだです。

それは自然と一定の距離を置く始まりです。


人類の自我に生まれ、

絶対的自然の存在をうつわで所有をしようと考えていくのです。

自然のコントロール。支配です。


この汲み上げた水の湿り気が混沌を生んでいきます。


ちまたにあふれる「もったいないブーム」

野生動物は食べ物を必要以上に

狩猟したり、食い散らかしたり、残したりしません。

それはうつわを使わないところからでしょう。

野生動物に飽食も、もったいないはありません。


残すのはうつわがあるからです。


水、食べ物、必要以上にあれば今度はうつわに入れ確保し

資本主義が誕生するのです。

そして今度はうつわ自体が大切な資本の一つになります。


もちろん、地球上にいる限り、距離を置くといっても

うつわは自然の素材を使って出来ています。


植物の実や木、粘土、石、鉱物で様々なうつわを作ったのですが。

その知恵や技術も文明と資本主義を加速させました。


僕は焼き物が専門なのですが

焼き物の歴史はあるときから資本主義の文明ととも成長の結果と見みれます。


この地球上では潤いがあって、すべてが実りが豊かな大地とは限りません。


それらの地では資本主義が育つより、

異なった主義や考え方が生まれ育ってきたのかもしれない。

それらがまさに今、

湿り気で潤いすぎたうつわの地に

混沌のピークをおこし、難しい問題ですが

逆上の約束の地として人為的に災い(テロ)をもたらしているのかもしれません。


または無しが難しくなってしまったので

話を戻しますが、

その自然と一定の距離を置く道具が

太古の歴史の中で

自然の大きな猛威や災害などで

神々の怒りの行ないと感じたとき、

約束していたかのように今度はそのうつわを

祭器としてかたちを作り変え、

自然の神々との交信装置として神々祭り、祈ったのです。

人類の自我が逆ベクトルに戻った時です。

人類の必要以上の自然への傲慢さが

見えない何かに恐れ恐れを抱かせたのでしょうか。


そしてうつわを約束の地と仮説するのは

焼きあがったうつわを外に置いておくと

空から天水が降ってきてそこに溜まり、

ビオトープ、バイオトープとなるのです。

湿り気のカオス2章・約束の地(うつわ)(脳内ダイビングより)_d0074542_9501934.jpg


(オリベ蛇鉢のビオトープ化)


湿り気のカオス2章・約束の地(うつわ)(脳内ダイビングより)_d0074542_9521134.jpg

ビオトープオブジェ
水の城(部分)

水が淀み微生物生まれ、植物の種が飛んできて生えて

蚊が卵を産みボウフラが生まれ、

蛙がやって来て、スズメバチが水を飲みに来る。

小さな世界の誕生です。

湿り気のカオス2章・約束の地(うつわ)(脳内ダイビングより)_d0074542_9535825.jpg


これが僕の考える本当の約束の地です。

この純粋ピュアでない世界が混沌で地球そのものなのでしょう。

生きることは混沌の中にあるのでしょう。

仏性的ですが泥の中、真っ直ぐに蓮の華が伸びるかな。(僕は無神論者ですけど)

もうしばらく、知人Tさんと盛り上がったテーマ

湿り気のカオスを考えていきたいと思っています。  出町光識


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by super-bird | 2006-09-02 10:05 | 気になるおしゃべり
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