粘土を素材として造形していると
土との対話のなかで湿りけ具合を
ひとつのペース配分にしていかなくてはならない。
乾燥のなかでかたちを決めていくのだ。
とうぜんのことだが僕の生活リズムは変わっていく。
日常、非日常関係なく、大切な一番が粘土の湿りけになるのだ。
自己の意思のみならず、造形作業の中心を
自然現象に持ってくることは
自然豊かで厳しい日本風土のマクロ的であり
工芸の成り立ちでもある。
湿りけの多いこの列島で
粘土造形が盛んなのは単なる偶然だろうか。
湿気の中で僕は美の奴隷になる。
外は雨。
今、判断の曖昧で暗中模索な僕には
少しばかり判断の時を延ばせる恵みの雨か。 出町光識
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