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キムチでフランスパン(人情韓国陶芸紀行16)
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(ソウル大公園地図)


韓国 ソウル大公園近くにある

国立現代美術館に行く。  www.moca.go.kr


何故か僕が陶芸家であるためか

国立博物館など陶芸に関するとこへは

みんなから誘いがあるのだが

ここだけは誰も行こうと誘ってくれず。

時間の制約もあり3年越しの念願の美術館めぐりである。


ここへどうしても来たかった。

日本より先に誕生した確かアジアで初の

国立の現代美術館であったのでね。


短い滞在時間だけでしたが、やはり嬉しいな。

何故だか焼き物を見るよりも心が落ち着く。

健全な気がする。

空気が凪いではいない。


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(平日だというのに
子供たちでいっぱい!)


ソウル大公園は何処も子供たちであふれていた。

遊んだり、運動したり、絵画を描いたり

思いのままの笑顔がアチコチにあふれていた。

近くにソウルランド(遊園地)や動物園があるのもあるのかな。


子供たちをわき目に国立現代美術館に足を運んだ。

なんと開催中の企画展はこれまた好きな

フランス人アーティスト ベルナール・ブナ氏の企画展覧会。


キムチでフランスパンかワインといったとこか。

これまたおつなもんである。


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(国立現代美術館入り口
ベルナール・ブナ展のペナント)


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(ベルナール・ブナ氏の彫刻作品)

野外芝の広がる公園内にも

彼のグルグル彫刻が何点も点在し

展覧会場にいやがおうにも期待感を誘う。


赤錆と芝の緑が何とも美しい。


彼の作品を初期の物から

順を追ってみたのはおそらくは今回が初めてであろう。

金属彫刻は知っていたが

初期絵画の黒色とダンボールの強さ。

インタレーション。

角度に於ける彫刻。、

数式や方程式に於ける抽象画など

どれも興味深かった。


悩みを抱え創り、生き抜く強さ

そして作ることをやめた時期など

作家の人生が垣間見れて惹きこまれた。


ベルナール・ブナ氏の言う

自分の作品に自分の感情を入れないことは

逆に言えば作品は自己から離れ公共的な物(社会)になり

多くの人間を招き入れ、還ってきては自己の存在も

感じさせることになるのではないだろうか。


これは美術が自己表現ではない

形の証明のひとつではないだろうか。


フランス人の物の考え方や捉え方は

昔から映画では惹かれるものが多くあった。

正確に理解できる訳ではないが

自己趣向に近いような気がする。


ベルナール・ブナ氏の韓国版図録を購入するも

勿論中身は読めないのだが

彼が韓国で制作したオープニングパフォーマンスの

作品写真が良かったので手に入れてしまった。


美術とは人・物・事に出会い、思惟する美しさを言うのかもしれない。

それを遊びというのかな。   出町光識


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# by super-bird | 2007-06-12 02:16 | 美術to工藝
彩脳最華(人情韓国陶芸紀行15)
韓国の旅路の中でひとりの才女と

巡りあわせで会うことがありました。

彼女Pさんは釉薬研究の博士で

日本語もペラペラで上手、

その上いろいろなことに精通していて

釉薬や焼き物の話をしていてとても面白かった。


科学的な知識と裏付けの切り口と

芸術的な詩的情緒感覚の切り口が

会話に同居することは大切なことだと思います。


専門的な知識だけなら書物を読めばわかるが

美しさを知りたい欲求や

感じる能力は一筋縄ではけしていかない。


僕の作品を手に取り的確な独自の想像は

もはや作るという創造に至っていた。


これまで会ったことのない才女Pさん。

何度もお互い盛り上がりの会話の華を見せましたね。

年齢が少し僕よりも上でいたが

お互い年齢不詳なほど意気投合でしたね。


この旅でPさんと最後にお別れをしたのは

清州という焼き物の産地。


大きい焼き物の工場が立ち並ぶ街は

韓国で最古に印刷が行なわれた場所らしい。


Pさんは当初、韓国語の言語研究がしたかったらしく

その様な学校に進学しその後周りの反対を押し切り

言語を伝えるというとこから数式に興味を持ち

数学を専攻した。


なるほど彼女の感覚的なとこはそんな基本もあるのだろう。

感覚における共感は秩序や基本とは異なることが多い。


これは女性的な花である。

差別的でなく生き物としても魅力のひとつかな。

まだまだ韓国の地で男達が強い中では

才女の華を多く咲かせて欲しいな。


またどこかで才女Pさんと会話の花を咲かせたい。

次の先ごろの季節はいつだろうな。   出町光識


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# by super-bird | 2007-06-10 21:15 | 海外
追っかけな夜に(人情韓国陶芸紀行14)
韓国まで追いかけてきてくれたMさん。

清州から高速バスで移動後、

Mさんを引きずり廻すかのごとく

元スタッフのHさん宅にお願いして宿を取り

韓国の旅恒例の深夜の飲み会へ。


Mさんは残念ながら最後の滞在日になるので

何か美味しい食事をもとめて徘徊。(お酒かな。)

何件かの店に行きチョイス、地下飲み屋に落ち着いた。


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(タコの足の踊り刺身

裏メニューだったような。)

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(卵のふわふわ料理?

おまけのサービスでしたね。)


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(またも、鶏の肛門炒め

前の店より美味しかったな。)


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(ソウルマッコリ・長壽

待ってました!大好物~♪)


このマッコリは本当に好きなんだな~。

2004年の夏、ソウル・チャンスンペギに

1ヶ月間ホームスティーしたおり

水代わりに毎日飲んでいた。

これからの夏は最高だね。


マッコリは沈殿した白い乳濁部分を

振って混ぜてから呑むのが

通常なのだがこの店のアジュマ(おばさん)が

混ぜないで透明だけで呑むのも美味しいんだと

教えてくれたので試して呑んでみた。


ん~~。

いろんな味が楽しめて2度美味しいかな。


前日に日本から有名なファッションデザイナーの

ヨージ・ヤ○モトさんがこの店に来たらしく。。。

同じ日本人ということでサービスしてくれたような。。。

感じかな。。。


でも1番凄かったのは

トイレなんですよ。

廊下の扉の向うにバケツがひとつ置いてあって

そこに用をたしてという具合だった。

写真は撮り忘れが何よりそれがいい感じだった。。。


Mさん忘れられない夜だったね。

短い旅でも楽しかったかな。

翌日Mさんは飛行機で東京へと戻っていった。


予定満載で時間がなかったので

Mさんの奥方に韓国海苔ぐらいしか

お土産を用意できなかったのが

心残りでもあるが。。。。


Mさん今度はゆっくり韓国を歩いてみましょうよ。

いや、次は奥方も一緒にね。   出町光識


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# by super-bird | 2007-06-09 22:17 | 食事
11人の弟子たち
昨日は小学校に行き

今年度の総合的学習で陶芸を選考した

6年生の子供たちと顔合わせ。

これから半年間一緒に勉強する仲間だ。


なんと~!

今年は11人!

しかも男の子ばかり!

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(まだ猫かぶってますか?)

頼むよ、担当の小学校の先生という感じかな。

例年通りとは行かず

慣れてはまた新たな課題かな。


まあどちらにしても

子供たちに向き合う時は

一対一を心がけているから

同じといえば同じだが。。。


今回は男女間の差をうめる課題はないが

男の子11人ともなれば

彼等も僕に慣れてきたら

パワー全開!!  あばれはちゃくかな!

止めるのも大変だ。

まああ、止めずに遊ぶとするか。

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(トルネードタワー!

高さにチャレンジ!
良いね~。)

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(作品は人を巻き込んで
自主と協調を摸索する。)


次回はこのトルネードタワーで皆で遊びます。

別名『ミミズタワーをどれだけ積めるか合戦!』

思う存分泥遊びしようぜ!みんな!


さて、本日の課題。
①自己紹介と焼き物を選んだ理由。
  子供たちの選んだ理由を通しながら1年の簡単な計画予定。
②粘土遊び(粘土しりとり)
 子供たちが手を動かしながら粘土で瞬間的表現と創造。出来上がった結果の観察。
③初めての個人作品(自由課題)
  子供たちの興味と実力把握と指導参考の為。


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(ヘラクレスカブトに
乗るきのこ君

静かにこんな夢のあるものを
作ってくれたね。))

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(農家のおじさん

耳はないがクワは
しっかり作ってくれた。
粘土で心を耕したかな。)

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(握り寿司

やはり手作りだけに
寿司のイメージが強いんだね。
これも日本の心かな。)

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(回転寿司

サイズ感覚バラバラなのが
逆にいいね。
何が好きか良く解るもんね。)

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(目玉親父と温泉

お碗の風呂もいいけど
温泉は極楽だもんな。
やさいいね。)


新たな12歳の弟子たち11人。

この半年間は嬉しくもあり、重い責任もある。   出町光識

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# by super-bird | 2007-06-08 15:04 | ワークショップ
陶の武士(人情韓国陶芸紀行13)
陶芸はじめてから出会えた人物として彼の存在は大きい。

韓国陶芸家 李康孝先生。


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(康孝さんと奥様。

奥さんがまた
陽気で底抜けに明るい。
幸せなふたり。)

先生といっても僕よりも六つ七つの年上だろうか。

1997年 日本国内 岐阜県恵那にある鯉江スタジオに

来日した時に出会ったのが初めの記憶である。


今展覧会の美術館での自分が行なった特別セミナーでも

康孝先生は漏らさぬよう読解しようと聞いていただいた。


いつものことながら嬉しいし、頭も下がる。


おそらく手前味噌で自分の説明不足とは思うが

視聴していただいた陶芸家の先生方の中で

康孝先生のみが独自陶芸コンセプトの真意を

理解していただいたのかもしれない。


実際において康孝先生は

海外での講義ワークショップの経験も豊かですし

人間として

韓国人として

作家として独自の問題定義も持っているのでね。


1年前の冬、

韓国に次回来たら鰻を食べにいこうと約束し

その約束を果たす今回の道すがら

トラックの車中で、カタコト韓日言語の会話でも

それを感じとった。


短い時間ではあったがゆっくり2人で話ができた。


降りる寸前にあるものを新聞に包んで

自分に渡してくれた。

何よりその贈り物が理解の証であると感じた。


それは秘密の美のバトン。

陶芸に精進あるのみ。



さてさて、天然鰻食堂。。。


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(店内メニュー)

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(うなぎ)

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(韓国流うなぎの蒲焼?

サンチュウに包んでいただきます。)

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(ニジマスの刺身)

本当に美味しい鰻でした。

写真の大盛り皿を三枚も皆でいただきました。

そうそう日本からのお土産のワサビを

このときにたんまりと使いましたよ。

ニジマスもそうですが

食材のしっかりとした味は韓国の強さを感じる。

マシソヨ~!


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(鰻屋のお店の方と
皆で記念撮影。

温かな人と一緒にいるのは
本当に幸せだな。)


李康孝先生。

静かで穏やかな人柄と

確かに根付く韓国陶芸のオンギ伝承、        (※オンギとはキムチの大壺のこと)

そして作ることに真摯に向き合い悩む姿は

自分にとって陶芸というジャンルの曖昧さを

払拭させてくれるのに十分な存在である。


アマノジャクでヒネクレな僕は

陶芸に常々絶望を感じているが

韓国の地で康孝先生に改めて逢い

この世にはけして絶対という闇は無いと感じました。


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(帰りのバスターミナルで

先生の後姿。。。)


なんだか目が潤んでくる。

サヨナラだけが人生だが。。。

また会う日まで。

陶芸、この一期一会の出会いに感謝。   出町光識


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# by super-bird | 2007-06-07 13:42 | 海外